企業にとって自社が活動する上での理念や事業内容などを関係する人々に対して伝えることは、ビジネスに関する理解を深めてもらうためにも重要なことになります。その広報活動において企業のホームページは代表的かつ総合的なものとして挙げられますが、自社を紹介する上で最も効果的な2大ツールがあります。一つは、対外的なPRツールとしての「会社案内」で、もう一つは対内的な情報発信ツールとしての「社内報」です。
 会社案内は海外ユーザーを取り込むため、また、取引先の拡大、海外進出先のコミュニティーへのPRなどとして利用が見込まれるため、企業の海外展開を行う上で海外版の作成が必要となります。
 一方、グローバルに展開する、あるいは国内で多用な人材を雇用する企業では、社内報を英語をはじめとした言語に翻訳し、社内の融和・結束を図るために有効利用しています。

●会社案内の翻訳のポイントは?

 会社案内は、いわゆる企業の「顔」として位置づけられています。企業の姿をコンパクトにまとめ、自社の特徴を知ってもらおうと情報発信しています。会社案内は概ね、トップメッセージ、企業理念、事業内容、製品紹介、沿革、各活動拠点、経営状況などで構成されています。

▼トップメッセージは格調高い翻訳が求められる

 会社案内でまず最初に紹介されるのが、トップメッセージ――いわゆる、社長メッセージです。企業を代表するメッセージであるため、翻訳では原文の意図を正確に訳すばかりではなく、ネイティブの言語として流暢かつ格調高く訳すことが求められます。翻訳者は、語学力に加えて、高度な文章力が必要とされます。

▼企業のアイデンティティ、「企業理念」の翻訳は難易度が高い

 企業にとって、自社のアイデンティティを示すのが、「創業の精神」や「企業理念」、「行動指針」などになります。特に、企業理念では、ミッション(使命)、ビジョン(目標)、バリュー(価値)、スタンス(行動指針)、スローガン(信条)の5大要素が反映されています。

 このため、企業としての意思が集約された、行動・判断の基準となる重要な概念であるため、他の言語への置き換えはかなり難易度が高くなります。解釈が難しい場合は、クライアントに意味をしっかり確認しながら翻訳する場合もあります。

▼事業内容/製品紹介/社史/最新技術動向の翻訳は用語を統一

 会社案内の中核部分では、事業内容や製品紹介などが掲載されています。これらは、会社の歴史(沿革・社史)に沿って伝えられる場合や、最新技術の紹介をフィーチャーしながら事業・製品ラインナップが説明される場合などがあります。翻訳の場合、当該事業分野を熟知した翻訳者が、企業のHPや製品カタログなどの用語や表現を踏襲しながら翻訳にあたります。

●社内報の翻訳のポイントは?

 企業の内部メッセージ・ボードの役割を担うのが、社内報です。集団としての目指すべき方向性を確認し、かつ、個々を尊重し理解を深めつつ全体として融和を図る狙いの下で情報を共有しています。現在、企業の拠点がグローバルに展開され、国内でも多様な人材が共に働く職場環境において、一元化された情報共有ツールは非常に有効で、英語版、中国版をはじめ海外主要拠点のある現地版として翻訳ニーズがあります。

▼設定に応じて翻訳の文体を使い分ける

 社内報では、さまざま情報が盛り込まれています。役員のメッセージや、技術者の声、新入社員の紹介、表彰の感想など。その際、それぞれフォーマルな文章や口語体など、内容に応じた文体が使用されており、翻訳でも原文の文体に合わせて丁寧な表現やカジュアルなトーンに合わせて訳し分けます。

▼文化的背景の相違を理解して翻訳

 上記の内容の他にも、新たな社内規則、目標達成のための社内改善の取組み、ボランティアなどの地域貢献活動、スポーツ・文化・芸術などの事業外活動などがあります。これらの内容について、異文化圏の社員が理解できるよう文化的背景の相違なども念頭に翻訳します。

 また、製品や技術、施設など社内で呼ばれている社内用語や人名・所属部署・肩書などの固有名詞や特有の表現はクライアントと密に確認を取り、翻訳内容をフィックスさせます。

サイマリンガルは、企業のグローバル化をサポート致します

サイマリンガルでは、創業以来、ビジネス分野に注力してきた実績があり、企業のホームページ、社内報、会社案内、社内文書をはじめとしたさまざまなビジネス関連書類の翻訳に対応しています。
各専門分野に精通した翻訳者を国内外に多数抱え、質の高い翻訳サービスの提供によって、
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