ジュール・ヴェルヌ 作家
ジュール・ヴェルヌ Verne, Jules 1828~1905 フランスの作家。
父は弁護士。初め劇やオペラの台本を書いたが、海洋や未知の世界等を題材にした科学的冒険小説の分野を開き、60余編の作品を残した。「80日間世界一周」(1873)は、わが国でも早くも’78~’80に翻訳され、「15少年漂流記」とともに広く読まれた。著作:「地底旅行」1864、「月世界旅行」「海底2万里」’70等。
ポール・ヴェルレーヌ 詩人
ポール・ヴェルレーヌ Verlaine, Paul 1844~96 フランスの詩人。
マラルメ、ランボーとともに象徴主義の代表的詩人。保険会社・市役所等につとめるかたわら詩作、最初パルナシアン(高踏派)とボードレールの影響が強かったが、1884「詩法」では象徴主義の理論と態度が主張されている。終生飲酒・遊蕩の悪癖に悩まされたが、つくに妻をも捨ててランボーとの同性愛事件は有名で、’73ブリュッセルにおいてピストルでランボーを傷つけ、2年間投獄生活。’74「言葉なき恋歌」を獄中で発表。晩年は文名のみ高かったが、施療院を転々とする放浪生活で、作品も下り坂となり、娼婦エウジェーニ・クランツにみとられながら死んだ。著作:処女詩集「サテュルヌの詩」1866、「艶なるうたげ」’69、「言葉なき恋歌」’74、「叡智’80」、評論「獄中記」’93。
アヌーク・エーメ 女優
アヌーク・エーメ Aimée, Anouk 1932~ フランスの女優。
1946、14歳のとき「密会」で映画にデビュー。’48「火の接吻」で人気を高め、’60「甘い生活」、’63「8½」、’66「男と女」等、憂いをおびた美人女優として知られる。
ギュスターヴ・エッフェル 土木技術者
ギュスターヴ・エッフェル Effel, Alexandre Gustave 1832~1923 フランスの土木技術者。
パリのエコール・ポリテクニクに学ぶ。1858橋脚工事に圧縮ケーソン法を用いてガロンヌ川に大鉄橋をかける。’89のパリ万国博覧会のためにエッフェル塔を建設。このほかパナマ運河水門工事に参加するなど、橋梁・鉄筋構造の技術および理論に先進的役割を果たす。エッフェル式風洞を創設、空気力学をも研究。
アルベール・カミュ 作家・劇作家・評論家
アルベール・カミュ Camus, Albert 1913~60 フランスの作家・劇作家・評論家。
父は手工業者。母はスペイン系。アルジェリア生れ。アルジェ大で哲学を専攻。初め演劇を志して、劇団を組織。のち一時ジャーナリストとなる。第2次大戦中は「コンバ」紙主筆としてレジスタンス運動に活躍。1942小説「異邦人」、評論「シジフォスの神話」を発表、不条理(アプシュルド)の人間像を描き、その哲学を展開。第2次世界大戦後「コンバ」紙を去り、アメリカを講演旅行。’51評論「反抗的人間」を契機に行われたサルトルとの論争は有名(’52)。’57ノーベル文学賞。自動車事故で没。著作:小説「ペスト」1947、戯曲「カリギュラ」’44、「正義の人々」’49。